BLOG(心に残った関係書籍や映画など)

2023-10-15 07:00:00

映画「赤ひげ」

黒澤明監督「赤ひげ」

【あらすじ】
江戸時代、貧しい町人のための小石川診療所が舞台。青年の保本(加山雄三)は、当時最先端の西洋医療を学んだにも関わらず、不本意ながら小石川診療所で医師見習いとして住込みで働くことになります。そこの所長は「赤ひげ」と呼ばれ、荒々しく無骨で無愛想な新出医師(三船敏郎)。保本は「赤ひげ」に反発しながらも、その思いは人として医師として尊敬の念へと変わっていきます。成長していく若い医師とそこに暮らす人々との心の交流を描く日本映画史上に残る不朽の名作です。
 【コメント】(岩井)
世界のクロサワ、しかも白黒映画だなんて敷居が高く、観るのをためらってしまいます。しかし、実際に観てみると俳優たちの名演技や息をのむような映像美やテンポのよい演出で、ぐいぐいと映画の世界に引き込まれていきます。

 「人間の一生で臨終ほど荘厳なものはない。それをよく見ておけ。」赤ひげ新出医師が若き保本に患者の死に立ち会う時に言います。この映画が公開されたのが1965年。その頃はまだ「ターミナルケア」などという言葉もおそらくなかったかと思います。今だからこそ医療や介護など学ぶことがたくさんある映画でした。 

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2023-06-15 07:00:00

映画「レナードの朝」

ペニー・マーシャル監督「レナードの朝」
(原題:awakenings(目覚め、覚醒)
【あらすじ】
セイヤー医師(R・ウィリアム)は、嗜眠性脳炎によって30年もの間意識のなかった患者レナード(R・デニーロ)にパーキンソン病の治療薬を投与することで奇跡的に意識や身体能力が戻ります。目覚めるとレナードは少年期からの30年間の記憶はなく、新たな生活に喜びと戸惑いの中、次第にその効果が薄れていきます…。レナードとセイヤー医師の2人の友情や苦悩が入り交じるヒューマンストーリーです。
【コメント】(岩井)
医師の情熱、患者の内なる声に耳をかたむける医療スタッフ。そして患者側の視点、治る喜びと再発の恐れ。ペニー・マーシャル監督は、実話を元に丁寧にそして繊細に描いています。

「人生は喜びであり、贈り物であり、自由で素晴らしいものだ」レナードは、目覚めて「普通の生活」を過ごしてのセリフは、日常を当たり前に過ごしがちな私にハッとさせられるシーンでした。

この映画を脳神経内科医の長谷川嘉哉先生が「医療介護学生に見て欲しい映画」として、医学的な視点で解説しています。

 https://brain-gr.com/tokinaika_clinic/blog/movie/explanation-of-leonards-morning-by-a-cranial-physician/

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